令和の道観 崇玄観建立基金・ご支援のお願い


趣 意 書

コロナ禍の中、皆様お元気にお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

皆様の温かいご協力とご理解のなか、一般財団法人日本タオイズム協会は、2013年の設立より、古代中国に生まれたタオイズムの思想、文化、儀礼、美術に関する調査および研究を行い、世界のタオイスト達との交流を重ねてまいりました。

ところが、昨年より突然のコロナウイルスのパンデミックにより、これまでのように文化交流が円滑に行えない状況となりました。 そんな中でも当協会は常に中国道教協会など世界の道教協会とも、また中国研究者との交流も絶やすことなく、マスク応援を互いに行ったり、オンラインによる共同研究などにより、更に交流を深め強い絆で結ばれてまいりました。

日本に伝播した道教思想の書である『老子道徳経』や『荘子』、そして「道」TAOの武術に関する「平方学」は、『論語』『千字文』と一緒に王仁によって4世紀頃にもたらされたという説がありますが、文献的に証明されていないので、はっきりした事は未だわかっていません。
  しかし中国の『漢書』地理志、『後漢書』東夷傳、『魏志』倭人傳の伝えるところを見ると、日中文化交流は中国、漢の時代にさかのぼることは確実であります。

実際、当財団がある英彦山という山は、古くより日本の道教といわれる修験道の3大聖山とされ、また卑彌呼が邪馬台国をつくったのは、この地ではないかという学説もあります。 また、中国史書には女王卑彌呼は、中国の道教の流れをくむ鬼道によって、国を統治していたと記されてもいることからも、当財団がこの地に設立された意味は、さらに奥深い歴史に呼ばれたものとも考えられるのであります。

では日本で、はっきりと道観を建立したという史実はあるか、というと、現在実在する歴史書に確認されているものは、『長崎先民伝』に記載のある「崇玄観」だけであります。 江戸時代、1726年に長崎にて大江宏隆によってつくられた、真武廟「崇玄観」なのです。

そんな中で、財団設立当初より崇玄観に関する研究を、若木太一博士、原田博二博士、村田明久博士などの専門家のご協力のもと、進めてまいりました。 そしてこの研究調査により崇玄観の場所の特定がされ、2014年1月5日、長崎新聞の一面に大きく原田博二博士の論文が掲載されたのです。 また崇玄観が特定された、その場所から当時の様子を推測して村田明久博士のご協力のもと模型も作成し、財団における展示会やシンポジウムにおいて発表してまいりました。

そこで、この研究調査を更に一歩大きく進めて、令和の時代に、人々が「道」TAOの哲学や儀礼、美術などを目に見て理解できるよう、崇玄観を英彦山に再現し、現代の人々に「道」TAOというものを更にわかりやすく普及してまいりたいと考えております。 これについては、すでに当財団会員の多くの方々の賛同をえて、決定させていただきました。

昨年来のコロナ禍しかり、そして地質学的にも人間が地球の環境を変えつつある驚異となっている、という人新世の時代に突入したといわれる時代にあって、私たち人類が、今一度立ち止まり、未来へ進むべき道を見据えるべく、考える時が来ていることは確かであります。

そんな時代にあって、一般財団法人日本タオイズム協会は、「道」TAOの哲学と文化的価値、そして長い歴史に光をあて、その無為自然の生き方を現代に普及するべく、さらに活動を活発に行ってゆく必要があると考えております。

崇玄観建立によって、日中文化交流のさらなる発展と、世界の人たちが手を携えて、これからの時代を生き抜くためにも、対立のない、無為自然の生き方、すべての生命を生かす共生の「道」TAOの普及は、わが財団の大きな使命であると考えております。

皆様におきましては、ぜひこの趣旨にご理解をいただき、人類未来のための崇玄観建立に、ご協力、ご寄付をたまわれますよう謹んでお願い申し上げます。

令和3年吉日

                        

一般財団法人 日本タオイズム協会




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